特別委員会 ― 待機児童解消を理由に保育現場に無資格者導入はやめるべき

道内待機児童数は1297人。原因は受け皿と保育士不足
 待機児童解消のとりくみが急がれています。国の調査では、2017年度が保育を必要とする子ども数が87,848人と最も多くなり、必要保育士数は12,391人と算出されています。現在、潜在的児童数も加えると道内の待機児童数は1,297人です。
待機児童の増加理由は、保育所不足と、保育の担い手となる保育士の不足が大きな要因です。

保育士登録者数の7割が保育士として稼働せず
2013年度時点で道内の保育所等に勤務していない保育士の割合は、保育士登録者数に対して71・8%です。つまり、保育士として登録しながら、実際に保育士として働いている人は4割弱ということです。

無資格者研修の実務は2日
保育士不足に対して国は、国家資格を有する保育士から、資格のない研修を受けただけの職員に置きかえる特例措置を導入する計画です。
保育士資格をとるためには2年間専門学校で学びますが、特例の実施要綱では、26科目29時間の講義と2日間の実習が必修とされているだけです。

低賃金、休暇がとれない労働条件改善こそ急務
2013年度ハローワークにおける「保育士としての就業を希望しない求職者に対する調査」では、
①「賃金が希望に合わない(47・5%)」②「休暇が少ない、とりにくい(37・0%)」でした。
又、全国では、全職種の給与平均額は33万3300円に対し、保育士は21万9200円で約7割です。
給与改善や労働条件の改善こそ保育士確保のため急がれます。

保育の質の低下・保育士の負担増を心配する声多数
道は、特例措置導入について、4月下旬から一ヶ月間パブリックコメントを実施、団体を含め469件の意見がよせられました。
主な意見としては①保育の質の低下や保育士の負担増になる。②幼稚園教諭や小学校教諭で対応というが保育の専門的知識が必要。
③保育士不足のためやむを得ない。など特例措置を心配する声が多数ありました。
菊地道議は「道内の待機児童の1/4は政令・中核市に集中しているので、道の対策を強めることで対応できるのではないか。現場の保育士が心配するような特例は見直すべき」と意見をのべました。